あやまち
それからの麻希は、翔太と渉の名前は一切出さなかった。


それでも、あたしが外へ出ていなかったこと、あまり食べていなかったことを心配しているのか……



「美味しいもの、食べにいこう?」



そう言って、ランチに誘ってきた。


あたしの返事を聞く前に、もうすでに行く気満々になっている麻希を見ていたら、自然と笑みがこぼれた。


そして、麻希おすすめのイタリアンのお店でランチをして……


口実だったショッピングまで楽しんできた。



気が付けばもう陽が沈んでいて、夜は麻希のアパートで飲みながら話そうって言われた。


でも……



「翔太に聞いてみないと……」



夕飯は一緒に……って、待っているかもしれない。

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