彼の事情、彼女の…。




翌朝、俺は、いつもの様に学校へ行った。

ただ、学校はいつもの通りではなく…どこか騒々しい。

何か…あった?



「はよーっす。」



違和感は感じたものの、それが何かは分からないまま、俺はいつもの様にクラスへと入った。


いつもと同じなら、いつもと同じ3人トリオがバカ笑いをして居るはず…。


でも、いつもの場所に居るのは2人で…何やら難しい顔を付き合わせていた。



「よ。どうした?難しい顔して。ケントは?」



いつも俺より早く来ているケントが居ない事が気になる。



「あ…尋。おはよ。」

「はよ。ケントは…保健室だよ。」



愁と純平が言った。


・・・て、朝から保健室?


…何となく…嫌な予感がした。



「保健室って…あいつ、どうしたんだよ。」



愁の隣に座った。



「ん。はるかちゃんの付添いだよ。生徒玄関でさ、ケガしたみたいなんだ。」



「はるかがケガ???」



あぁ、朝からの違和感が分かった。





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