夢想物語(仮)
そう思えば、息をすることが億劫になった。
どうせ死ぬのに息をする意味があるのだろうか?と自身に問いかければ、返ってくる答えはノーなのだ。
生きることを諦めてしまえば、なんだか楽になった気がして、僕は真上に視線をうつしたままピンクが完全に僕を埋めてしまうのを待つことにした。

「そんな簡単に生を捨ててしまうのか?」

ふと、男の声が聞こえた。と思えば視界がピンクで埋めつくされて、次の瞬間には僕は闇にいた。

「ここは、」

僕が言葉をもらせば闇が笑った。




ピンクに溺れて、
出逢ったのは闇でした。
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