禁断ノ遊ビ


知らない人が私たちを知っていたなんて気味が悪い。


「いっ……ぁ゛!?」


思った時に感じる痛み。


「雛!」


お医者様に触れられた足から激痛が襲うも、大丈夫だと首を振る。続けられる。

もとより、柊様は今の私の事など気にしてはいない。


「椿の事も雛の事もよく知ってるよ。母さまと父さまから聞いてたもん」

「何……?」

「この家、今は柊家の物になってるけど何て呼ばれているか知ってる?」


風が花を散らす。私の目にチラつくピンク色の花弁。何度も何度だって笑う。抉られる。


「“人間置場”」



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