うそつき

3

まことが戻ってきてから、まことはほんまに嬉しそうに橋元に向かって話してた。二人の時間が潰されただけでもイヤやのに、それを潰してるのが橋元やっていうのにもっと嫌気がした。
帰る時には、まことは橋元の話以外しなかった。

「せっかく二人で居たのに…邪魔者が入ったみたいでちょっとイヤやったなぁ」

小声でぼやいてみたら、怒るやろうと思ってたまことが謝ってきた。

「あ、そうやんな。ごめん。確かに智子が言うとおり、先生と話してる時より、こうやって歩いてる時のが充実してるって感じするもん。」

まことの意外な反応に余計照れてしまった。まことはさっきよりも強く手を握ってくれた。
< 115 / 204 >

この作品をシェア

pagetop