うそつき
今日も公園に向かって走っていった。そしたら、今日はギターがいかにも悲しそうな音を出してた。

「あの…、詞出来たんで一応見てもらっていいですか?」

どのタイミングで話しかけたらいいかわからへんくて、戸惑いながらベンチに座った。

「ほんまに?さすが早いなぁ。見せて、見せて。」

こんなに嬉しそうな顔をしてる彼に、あんなのを見せるのはってちょっと咎めたけど、素直にメモの切れ端に書いたやつを渡した。

これで全部終わりや。また毎日同じ事の繰り返しみたいな日常に戻るんや。彼のがっかりする顔を見るのはちょっと苦しいけど、うちは何も間違った事なんかしてないし、これでよかってん。
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