キミという名のサンタさん
「ってか、何で杏理学校にいるの?」
目の前にいる彼は首を傾げる。
「……補習……でした」
「今日はクリスマスイブなのに?」
「……はい」
「この前の定期テスト悪かったんだ?」
「……はい」
「…それは災難だったね。お疲れ様」
「成績優秀な祐希くんには無縁の話ですよね。補習とかって」
「うん。そうだね」
「……そこ、ちょっとは否定しなさいよ」
悪びれもなく爽やかに笑いながら言う祐希を見て、少し腹が立つ。