甘い秘密をそっと教えて?


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うーん、
相変わらずのキレイな部屋。


男のひとの一人暮らしにしてはもしかしたら、
いや、
もしかしなくてもアタシの部屋よりも片付いているかもしれない。


京都駅で樫原くんと別れて、
送って行くからと支店長に言われたけれど。

そう言いながらもなぜか機嫌の悪そうな支店長が気になり、
逆にアタシの方が強引に彼の家までついてきた。


テーブルを挟んで向かい合わせに座る。


部屋の壁にかけてある時計の音だけがカチカチと響き渡る。


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