龍とわたしと裏庭で①【加筆改訂版】
「可愛いな」

圭吾さんは笑って言った。

「からかっただけだよ」


そうよね――とホッとしたのもつかの間


「志鶴がいい。真面目に考えておいてくれないか?」


は……はいっ?

考えるって何を?


「前に言っただろ? うちにそのままいればいいって。志鶴は結婚したいみたいだし、僕が相手じゃだめかい?」


ええ――――――っ!

マジでプロポーズ?


いや、まだからかわれてるのかも


「僕は本気だよ」


「で……でも、わたし達いとこ同士だし」


「法律上は問題ない。それに一緒に育ったわけじゃないから、僕は君を従妹と言うより女の子として見ているよ――それとも僕が嫌い?」


もう!

その言い方はずるいでしょ


言葉に詰まったわたしを見て、圭吾さんはニコッと笑った。


あー いったいどうすりゃいいの わたし!





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