ごめんね、ユウくん


きみが買ってくれたとうもろこしは、特別においしかった。
ただでさえ、ばくばくしている心臓を花火がさらに追い打ちをかける。


きみはなんで、そんなにきれいなんだろう。


『水城さん、花火終わったよ』


きみの声で我にかえった。
きみばっかり見ていて気が付かなかった。


『あっ、うん』
『どうする?帰る?』


外はもう暗い。


でも、でも…、


< 12 / 52 >

この作品をシェア

pagetop