24時間プロデュース【完】
にしても、
「コンビニ全然見付からないね」
「だな」
駅から離れて歩き出す事、早数十分。
歩けど歩けど、見えるのは見渡すばかりの
田圃や畑、民家ばかりで一向に店らしきものなんて見当たらなかった。
どうやら想像していた以上の田舎に来てしまったらしい。
細い小道を歩いているとたまに、思い出したかの様に街灯が点々と立っている。
「降りる駅失敗したかな」
「ごめん、あたしが寝ちゃってたから」
「や、いちるのせいじゃ無いから」
ふー、と長い息を吐くと架は地面にしゃがみ込んだ。
「どうしたの?」