【完】 After Love~恋のおとしまえ~
あくまでも「食事のお礼に」と強調されたので、サトシは頼むことにしたそうだ。
そうしてサトシの部屋に出入りするようになったももちゃん。
ももちゃんがサトシの部屋に来るのが二人にとって自然なこととなった頃……
彼女が告白してきたという。
「恋人がいてもいいから、付き合ってください」
サトシは断ったものの、彼女が泣き出してしまい……
自分を想って泣いている女の子をほうっておけず
「恋人がいてもいいのなら」
そんな条件付きで、サトシは彼女と付き合うことにしたのだそうだ。
「あくまでも、彼女を傷つけたくなくて始めざるを得なかった関係なんだ。友里と別れる気もなかったし、友里の存在はももちゃんも了承してのことだったから」
そうして、ももちゃんと付き合いはじめたサトシ。
「二股をしたのは、全面的に俺が悪かった。でも、俺、ちゃんと友里のことは大事にしていただろ? クリスマスイブだってバレンタインだって、ちゃんと友里と過ごしたし。あの頃は、むしろももちゃんの方が『二番手』扱いで辛かったと思う」
ももちゃんが「二番手」扱いだったとしても、それで辛い思いをしていたとしても。
それは仕方なくない?
だってももちゃんは私の存在を分かっていて、それでもいいからと付き合いはじめたわけでしょう?