インフォマニア・コンプレックス
今から、12年前の中学生の頃に、家族揃っての外出中に突然に通り魔事件に遭遇し、目の前で両親が刺殺されるというショックを受けて以来、砂場には物心共に世話になっていた。

どの親戚からの引き取り手もなく、天涯孤独で施設送りになりそうな自分を、当時、30歳そこそこの砂場は、妹として引き取り、育ててくれている。

自分がいるためか、あるいは、破滅的なカウンセリングの実施ためか、砂場はいい歳になっても結婚もせず、酒だけを心の友にしながら、この仕事を続けているのだ。

冴子自身、自分の中にあの両親刺殺事件で心に負ったトラウマの影響で、
どこかに人間不信や、特に、男性不信のような感覚が根付いているのは自覚している。
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