白緑蝶"ever since【続】
「おいしい」

ほっぺが、にんまり緩む。

「ユラ、おまえ、本当
 幸せそうに食べるねぇ」

「だって、幸せだもん

 ねえ、この魚、キスだっけ?
 おいしい」

「どっちがうまい?

 俺のキスと」

そう言って、ソラは自分の唇に
指先で触れた。

「それ

 言うと思ったぁ」

「ねえ、どっち?
 
 回答に寄っては
 ここでキスしてやる」

「こっち」

私は、キスのてんぷらを
さっきみたいにパクリと
食べた。
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