白緑蝶"ever since【続】
「ユラ、ただいま」

そのソラよりも低い声を聞く事
もユラと呼ばれる事も久しぶり
で私の頬は赤くなる。

「テオさん

 おかえりなさい」

「ユラ、変わってないね」

「テオさんこそっ・・・」

そう貴方は、あの頃のまま
何ひとつ変わらない。

天使の微笑みも健在でこの私に
ニコッと微笑んでみせてくれる
から、私の顔はつい、デレっと
しちゃう。

贅沢なひととき・・・

「人妻さん、頬が赤いよ
 
 よく、旦那の前で違う男に
 ときめいてられるぜ

 なぁ
 おまえもそう思うだろ?」

犬に同意を求めてる、ソラって
子供みたい。

「ソラ、すねないの」

テオさんの言葉に、ソラは食い
つく。
< 489 / 638 >

この作品をシェア

pagetop