白緑蝶"ever since【続】
「僕のキスも高いよ」

何か、話が逸れてる様な
気がする。

ソラなんて、彼の言葉に
納得しちゃってるし。

もう・・・

「ちょっと、テオさん
 ソラから離れてよ」

私は、彼の細い腕を引っ張る。

だけど、全く動じない。

「僕、こう見えても
 鍛えてるから
 ユラには無理だよ」

引っ張っても引っ張っても
ぜんぜん動かない。

「テオ、いい加減にしろよ」

ソラの低い声にやっと
ソラから離れた、テオさん。

「いつもなら、この僕に
 そんな声は通用しないけど
 
 大好きな君には嫌われたく
 ないから離れたよ」
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