錘~tumu~
「幻想」


少し異国に旅をしてきました

近くて遠い国

懐かしい国

そこにいる間は

その土地の空気と歴史と人に集中していたから

寂しいなんて感じる暇もなかった

空港に到着して携帯には14通の着信メール

たわいもない一行にも満たないメール

「行っちゃったのね、君のいない国で僕はどう生きていけばいいのでしょう。。そうだ!オリンピック見よう!早く帰ってきてね」

「日本も寒いよ」

「おかえり」

仕事で忙しいって言っていたのに
私を抱きしめるためだけに
車を二時間走らせて来てくれた

キスも彼の指も彼の声も好き






淡雪降る午後だから君からの愛だけとりこのさず飲み干そう



             2010,2,20
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