寂しがりやの猫
私がお代わりを注文していると、悠里の携帯が鳴った。

「あ、ちょっとごめん、家からだわ」

悠里は 席から離れて電話に出た。


暫くして悠里が ごめん、と戻ってきた。


「なんか 下の子が熱出したみたい。悪いけど帰るわ」

「そっか。私、今 注文しちゃったから 呑んで帰るね。お大事に」

悠里は 財布から5000円札を出した。


「これで払っといて」

「ばか、いいって、さっきの冗談だから」

二人で押し問答していると、何揉めてるの?と声を掛けられた。
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