寂しがりやの猫
「んっ…やっ…」

私は 社長を押して離れた。

「ごめん」

社長は、ちょっと照れて笑っている。


「悪かった。中河原さんのリラックスした顔見てたら、なんか可愛くてたまんなくなって」


「…あ… はい。私もちょっとリラックスし過ぎました。すいません…。帰ります」

慌てて駅のほうに行こうとすると、腕を掴まれた。

「ちょっと待って」

社長の顔が真剣になって、私を見た。

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