不運平凡少女が目立つ幼なじみに恋をした。
「幽霊なんているわけない。」
「本当だって…どうしよう、私この部屋やだ…なんでこんなにツイてないのよ…」
ほんとにこんな高校選ぶんじゃなかった、と呟く心。
「理来、」
彼女はすがるように俺を見つめて、とんでもないことを口にした。
「今日一緒に寝ていい?」
「…は、」
いくら幼なじみでも俺は男だし小学生の時は良く泊まって一緒に寝てたけど無理だろ。
考えこんでいると「お願い」と手をあわせて頼み込んでくる。
「俺男なんだけど。」
「そんなのわかってるよ。」
いや、絶対わかってないだろ。はあ、とため息をつけば心は「ダメ?」と再び聞いてきた。
心はきっと俺の事を男としてみてない。
そう考えるとイライラしてきた。
容姿が女みたいだからって警戒心なさすぎだろ。
そう考えたとき、無意識に俺の体は動いていた。
「へ?」
心を押し倒し両手を頭上で拘束する。そのまま馬乗りになり顔を近づけた。
「…どうなってもいいなら、一緒に寝てもいいけど?」
「は!?ちょ、理来!?」
何時もの雰囲気とは一変し、口元をつりあげて笑う俺を見て心は焦った。