【完】そこを右に曲がると、~少女館、そこは闇持つ少女の集う場所~


この老婆は、私にある契約を持ちかけてきたのです。

これは、説明しなくても分かっていらっしゃいますよね?


そうです。"少女館をつくり、少女を10体集めること"です。

そうすれば、結香様にもう一度会わせてやる。と言われたのです。

勿論、私はその契約に乗りましたよ。


そして、少女を集め続けたのです。

此処にいる少女は、一度死んでしまった者もいます。
そういった少女は、老婆の力で"人形として"生き返らせて、この館においていました。


残りの2体は、私を使いました。もう1体は、最初にこの館に入った人物にしようと決めました。

まぁ、たまたまそれに結香様になってしまったんですが、それはこれでいいのです。
私は、また結香様に会うことが出来たのだから。


ちなみに残りの2体のうち1体は、"記憶少女"です。


あ、勿論私は売り物では無いですよ?

私は結香様に会うために此処にいるのですから。


実は言うと、ここだけの話。
折角この館に入ってくださったのですから、特別にお話しますね。


本当は私、この館にいる少女を売るつもりはありませんよ?

最初は売るつもりでしたけどね。最近になって考えが変わりました。


きっと、少女を買うと仰ったのは結香様だけで他のお客様は買わないと最近気づきました。


どのみち、結香様もこの館の住人になるので、少女を買うことはできませんしね!


そして私は、この館を"人には言えない訳を抱えた博物館"にしようと決めたのです。

ですから、今お客様が御覧になっているのは博物館なのですよ。




どうです。実に素敵でしょう?





最後は、"迷子少女"の解説です。



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