恋する24時

 ちょうど一ヶ月前の月曜日――





「お疲れ様~っ!!」





 いつもの居酒屋に

 生方・明日実・貴梨香とわたし

 久々に4人集まった同期会だった。





「みんなに報告します!!」





 飲み始めて1時間くらいたった頃

 生方が急に切り出した。





「なぁに? 尚くん」





 貴梨香は唯一

 同期の中で生方の名前を呼ぶ





「うんオレ、マジに伊織先輩落としに行くコトに決めました!!」





 えっ!?



 90%ムリな高嶺の花の伊織先輩には

 付き合ってはいないけれど

 ほぼ決定的な同期の久我先輩がいる。



 前から好きなことは知ってたけど

 本格的に動くなんて……。





「わぁ、尚くん頑張って~!!」



「イマサラ?」





 明日実がニヤニヤ笑って

 生方を見た。





「明日実と貴梨香のお陰で、大分バックボーン出来たし、次に2人で入る企画があるから、そこで決行します!!」





 ウソ……。



 晴天のヘキレキ

 わたしの頭にガラガラと生方の言葉が

 ぶつかっては落ちる。



 諦めるかとか勝手に思っていた

 のん気な自分がイタ過ぎる……。





「でさぁ、遙花に、お願いがあるんだ」





 ドキッ!!





「えっ?」





 わたしに、お願い?





「な、何?」



< 470 / 915 >

この作品をシェア

pagetop