苦く甘い恋をする。
ヒラヒラと手を振って歩きだし、私はズキズキ痛み出したおでこに片手をあてた。


なんだろ……、熱まで出そうな気配。


おまけに……、なんで胸まで痛いんだろ。


「え!? ちょっと待ってよ、美姫」


愛海の慌てた声をスルーして、私はそのまま早足に歩き続けた。


体調だって、さっきまで全然悪くなかったのに。


なんでこんなに急に具合が悪くなってくるの?


もしかして……。
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