苦く甘い恋をする。
その背中にかけられる、長谷川くんの優しい声。


「安心しろ。夢でも大事にしてやるから」


……そんなこと、今まで誰も言ってくれなかった。


勝つか負けるかみたいな、気の抜けない恋愛。


そんなものしか、したことがなかった。


だから……。


長谷川くんの言葉に、全身の力が抜けた。


「だから、おまえの“初恋”俺にくれよ」
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