ブラウン管の中の彼女



「お…重い…っ…」


いくらなんでもこれはないだろう!?


僕の両腕にはこれでもかってほどの本、本、本。


先生に頼まれたときは5人だったのに誰の差し金か今はひとりだ。


こんなことがもう2日も続いている。


やっぱり実早会の仕業なんだろうか…?


考えるだけでも憂鬱だった。


僕は一旦床に本を置いた。


いくらなんでもこの量を教室まで持っていくのは疲れる…。


「…祐一郎…」


壁に腕をついて休憩していると声をかけられた。


「……塚原さん?」


「……ん…」


塚原さんはコクンと頷いた。


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