ブラウン管の中の彼女




「ひとりにしないで―…」


お願いだからひとりにしないで…。


実早は祐ちゃんにぎゅうっと抱きついた。


「実早ちゃん…?」


不安なの…。


実早は本当にこの先もやっていけるのかって…。


時々たまらなく不安になる―…。


「なにかあった…?」


実早はフルフルと首を振り、再び祐ちゃんの胸に顔をうずめた。


「大丈夫だよ―…」


優しく髪を撫でる。



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