揺れる想い~年下彼氏は小学生~㊦

chapter12

奈良での最初の観光地は、歴史ある法隆寺だった。


有名な五重塔など趣ある建造物が多くて、いろいろと見る所がある。

天候に恵まれた俺達は、雨の心配をする事無くゆっくりと歩き回ることができた。


「神崎君達っ、班で写真撮ってもらわない?」


雅志と歩いて見ていると、後ろから声を掛けられた。

振り返れば、少し離れた所から近藤さん達が手招きしている。


「ひ、大翔っ。篠原さんと写真だって!」


小声ながらも、雅志はかなり興奮していて。

顔は、やっぱりほんのりと赤かった。


「いい記念じゃん。良かったな」


そう声をかけ、雅志の背中をぽんっと押してやった。


修学旅行の班は、男女4人ずつ。

近くにいた残りの男子にも声をかけ、五重塔前で待機している女子達の元へと急いだ。


「先生が撮ってくれるんだって」


「写真屋さんも撮ってくれるけど、これは俺が勝手に撮ってるやつだから。帰ったら、ちゃんと焼き増ししてやるからな」


高そうな一眼レフを首から下げた先生は、ちょっと得意げな顔をして笑った。
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