ホスピス〜命のかけら〜
その日を境に空と僕はいつも一緒だった。天気がいい日は外のベンチで他愛ない話をして雨の日はお互いの部屋を行き来する。そんな日々を過ごしていたらいつの間にか季節は夏に近づいていた。僕はひそかに空に想いを寄せていたんだ。


「好き。」という言葉がいつも心にちらついて最近話すたびに口から出そうになる。


でもその言葉はいつも言えずに宙をまった。
空は明らかに体力が落ちているのが目にとれたし、最近では車椅子を使うことが多くなっていたからだ。


そらの命は長くない…
余命半年だからそろそろ空は死んでしまうのか─
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