スノードーム




「はーい」




そしてそんな要求を受けて、素直に二人のご飯をよそってしまう私もどうかと思います。

完全にパシリにしか見えない。


…でも仕方ないんだよ!


昔っからこうだったから、二人の声に体が勝手に動いちゃうんだもん!不可抗力なんだよ!


思えば小さい頃から大好きな二人の為にせっせと働いていた。

面倒くさがりが代名詞のこの私が。




「ありがと、カンナ」


「さんきゅ」




はい、とお茶碗を渡せば二人から当たり前のように返ってくる笑顔と言葉。


こうやって笑ってくれたり、褒めてもらうのが嬉しかったんだ。


そして今も尚、二人のこの顔に弱い私。

嬉しくなってついつい頬を緩めてしまう。




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