俺の日常は、ある日を境に変わってしまった

「何やってんだ……お前ら」

早朝ーー

酒井家の朝は、少年の一言によって始まった。

「「あ、おはよう兄さん(お兄ちゃん)」」

驚くほど綺麗なシンクロを見せてくれた双子の姉妹は、何故か揃って俺の上に跨っていた。


しかも下着姿で。


「ああ、おはようーーって、そうじゃなくてだな?」


ついつい反射的に返してしまった俺は、下着姿の姉妹が映らないように視界から避け、

「何故居る?何で下着姿?何で跨っている?」

若干頬を紅くしながら、刺激的な朝(悪い意味で)をプレゼントしてくれた双子に問う。

すると、双子はーー

「「兄さん(お兄ちゃん)の寝顔を見たかったから。昨日、新しい下着を買ったから見せに来た。跨ったのはノリ」」

一問一答の形で、返してきやがった。


呆れを通り越してどうでもよくなってきたなあ、と心で呟いて、

「はあ……簡潔な回答を有難う。とりあえずそこを退け、そして出ていけ。ああ、それと服着ないと風邪引くぞ?」

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