最弱暴走族と桜【完】SS更新中!
三日目*喧嘩しました。

その七。



一週間の休み。それを使ってあたしは実家に帰って来た。それを言えば“鋼牙”の連中も休みなわけで。

あたしは休みの間、此処から一日が始まる。



『大和、起きろ』

「う゛~…ん」



さて、二日目。現在、朝四時半すぎ。
あたしは起きれねぇ奴等を叩き起すことから始める。

自分の家から近い順に教えてもらった奴等の家に行き起こす。因みに父さんや母さんの名前を出したら家の人達も快く家の中に入れてくれた。

で、最後の問題児。普段は何時も寝てると言うコイツは全く起きねぇ。どうしたものか…。
トップが行かないと示しが付かないから、そこは譲らない。



『大和、起きろって!』

「あ~…?さくら?」

『眠すぎて呂律回ってねぇのは分かった。それに夏が近いからって上半身裸で寝たら風邪引くぞ』



大丈夫。男の上半身裸なんて見慣れてる。危ない意味じゃなくて、幹部の“馬鹿”が上半身裸じゃ収まりきらず偶に全裸でいるから。

あいつ、何時か警察に突き出してやる。



『あいつ等、待ってる、…っぞ!?』

「温かい」

『だから、服着ろ』



お約束。
揺さぶっていた手を掴まれ、布団の中に引きずり込まれた。いや、十分温いじゃん布団の中。



「さくら」

『ん?って顔、近い』

「ねむい」

『皆、眠いって』

「昨日、尚と相汰が帰り道に襲われて引き分けたって」

『そうか。……ハァ!?』






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