最弱暴走族と桜【完】SS更新中!


大和Side



〝戦争〟


族の戦争はそんなに安全なものじゃ無い。


下手をすれば銃弾が飛ぶかも知れない危険なモノだ。


数年前に一度戦争が起きているが現にその時あるチームの総長が一人死んでいる。



桜は〝華龍〟の総長だ。勿論、戦争が始まれば戦場となる地に立つだろう。


……行って欲しくない。



「戦争、な」


「……相楽」


「俺の時は一度も無かった」



元華龍の総長である相楽。



「けど、俺が引退して暫くして戦争が起きて一人死んだ」


「知ってる」



死んだのは確か全国二位の総長だった気がする。



「お前と同じ年だよ、生きてたら」


「は?」


「死んだヤツ。当時、まだ中学生だった。バカなヤツだ」



〝女を庇って死んだんだ〟相楽はそう続けた。


「置いて逝くヤツも置いて逝かれるヤツも辛さや悲しみは同じだけある」


「何の事だ」


「別に。お前は手離すなよ」



解ってる。


それでも〝桜〟は指の間をすり抜けて離れて行くんだ。




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