いなくならないで。
先生へ。









交通事故...?

そんなの信じない。
信じたくない。

何度も頭にリプレイする言葉。


「先生、交通事故にあって
授業出来ないらしい。命に別状ないようだけど...。」


私は母の口から聞いたことに
目の前が真っ暗になる。


「え?嘘でしょ...?」

「ほんとだってさ。」


現実を受け取れないまま
私の手は震える。

そんな...こと...

ない...ハズなのに...。


嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ


信じたくないよ!!
何で!?何で!?何で...?


私は今ここに
この事実を書き留めるしか出来ない。

何で、何で、何で?


誰か嘘だと言ってよ。
お願い。お願いだから...。


お願いだから
私の前から消えないで...。

いなくならないで...。


命に別状がないってわかってても
どうしても...こわい。

お願い、お願い、お願い。


いなくならないで。


こわいよ、先生。


いかないで。



こんなときでも私は生徒だから
先生の病室に行くことも顔を見に行くことも
心配することも出来ない...。


何もしてあげられない、出来ない。


何で...。



何で生徒なの!?

クラスメイトならお見舞いだって
顔を見にいくことだって出来たのに!!


何で。

何で。

何で。



何で私は生徒なの!?


もうやだよ。

いなくなってほしくない。


どうしよーもなくこわいよ。


先生を失うことが。



どうか...どうか...

無事でいて。



私はここでしか先生を心配出来ないけど
ここで願ってる。


先生の無事を。

戻ってきてという願いをこの文に込めて。





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