愛玩~夢幻の秘密~

どうしよう?


バレちゃう。


「お菓子のゴミ。」


そう言いながら、慌ててゴミ箱を開けると。


瞬時に検査薬を捨てて、フタを閉じた。


「調子悪いんだから、メシを食え!!」


呆れた顔。


「だって、誰もいなかったから。」


それだけ言うと、逃げるように部屋に戻った。


どうしよう?


柚夢、変に思わなかったよね?


動揺がさらに増して。


部屋に戻ると、ドアにもたれながら。


さっきから鳴り止まない心臓の音にギュッと胸を抑え。


震えそうな体を深呼吸で抑え込んだ。

< 297 / 412 >

この作品をシェア

pagetop