愛玩~夢幻の秘密~
療養

痛みはもうない。


真っ暗な世界から目を開けると。


ここ…


「あら、気が付いたのね。」


見知らぬ女の人がベッドの横に立ちながら、ニッコリと笑った。


「あの…。」


体を起こそうとすると、ズキリと背中が痛む。


「無理しちゃダメよ?」


そう言いながら、起き上がろうとしたあたしの体を支えた。


「でも…。」


ここはどこなの?


あたし、ベランダから飛び降りたはずなのに。


「いいから。ちょっと待ってて。」


それだけ言うと、女の人は部屋から出て行った。

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