ハチミツ×シュガー



「ねぇ、今日終わってから何かある?」


 下駄箱でローファーから上履きに履き替える時、笑顔で私に聞いてきた真弓。



「う〜ん……今日は図書室、行きたいの…」


「そっか〜。
 じゃあ、また今度でいいや」

「……ごめんね」


 図書室での時間は私にとって、とても大切で。

 それを知ってる真弓は、私の図書の時間を同じように大事に思ってくれてる。

 私は小さく「ありがとう」と言うと、真弓は笑顔で返してくれた。





 ……本当に久しぶり。

 図書室へ行くのは……。




 あの抱きしめられた日以来、ずっと行ってなかったから……




 もう、きっと大丈夫だよね。




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