ハチミツ×シュガー



「楓」


 いつものように、私を呼ぶ声。

 ……だけど。



 キラキラ笑顔がプラスされてます!




「は? 何?あんなのが彼女?!」

「ブスじゃんっ」

「もういいよ、行こ!」



 お姉さま方は私を見るなり口々に文句を言いながら離れて行った。



「楓、貼れ」

 そんな事を気にもしないで、絆創膏を私に渡して隣に座った皇。



「ありがと…」


 色々言いたいことはあったけど……とりあえず先にお礼を伝えると、ニッコリ笑いながら私の頭をいつものようにポンポン叩いた。



「ご飯食べたらどこか行きたいところあるか?」

「ん――っ。……私は特にないかなぁ」



 皇は長い足を組みながら私に聞くけど。


 正直、足が痛くて早く帰りたい(泣)。





< 175 / 771 >

この作品をシェア

pagetop