ハチミツ×シュガー



 お風呂を上がるとリビングで皇が勉強をしていた。



「皇、カルピス飲む?」

「頼む」



 私はキッチンで2人分カルピスを作り、テーブルに置いた。



「楓、本当に西城から何もされなかったのか?」


 かけていたメガネをテーブルに置いて、隣に座った私の顔を覗き込む皇。


「本当に大丈夫だから。

 ……ただ、」


 あの、彼の表情が……。



 私の戸惑いに、心配そうに私の顔を覗き込み、


「……やっぱり何かされたのか?
 何をされた?」

「ううんっ 本当に何もなかったから!」


 尚も訊ねる皇に、私は慌てて答えるけど――



 ……この目は……

 私の言葉を全く信じてないな……(泣)



< 28 / 771 >

この作品をシェア

pagetop