社長の彼とあたしの恋愛


それだけ言うと、その人は、さっさと立ち去った。


ム、ムカつく…。


分かってる。分かってるのよ。


会長が、あたしたちの関係に、反対してるって事くらい。


だけど、こんなあからさまな、行為をされるなんて!


「泣くな、あたし」


悔しさで、込み上げてくる涙を堪えて、あたしはグラスをテーブルに置いた。


「分かったわよ。帰るわよ」


お呼びじゃないって事でしょ?




< 12 / 208 >

この作品をシェア

pagetop