社長の彼とあたしの恋愛


暗い部屋の中、あたしたちだけが明るい。


「洸輝!何を言ってるんだ!」


会長の怒りに満ちた声が聞こえてきた。



「親父、約束するよ。絶対に会社は大きくする」


真顔で、洸輝は会長の方を向く。


「政略結婚なんてしなくても、オレの力で大きくするから」


その言葉に、会長は何も言い返さなかった。


「亜美…」


そして、もう一度、あたしの方を振り向いた洸輝は、こう言った。


「オレと、結婚してください」




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