規則の守護者
高井瑞緒は、些細な規則も守る人だった。

だから彼女は、

「正しい人」

であり、同時に

「異端者」

である。



周囲の「普通の人」は、彼女へ奇異の目を向けた。


「へええ、真面目なんだねえ」

「ふうん、変わってるねえ」


高井瑞緒は、それが何より嫌だった。


「ねえみんな、これは決まりなのよ。

どうして守ろうとしないの?


私が真面目なわけじゃない。

変なのは、あなた達よ」



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