規則の守護者
すると、高井瑞緒は不思議そうな顔をした。


「『とりあえず』?

決まりは、守らなくちゃいけないから決まりなんでしょう。

どんな決まりでも、『必ず』守らなきゃ」


それを聞いた所長は、盛大に笑う。


「そうか。確かにね。


君の好きにしていいよ。

あとで、監視システムの運用の仕方を説明しよう」



瑞緒はこうして、規則を守らせる「監視者」になった。



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