あの日この場所、君からのメール
――――え・・・?―――

・こ・れ・

彼は口パクで私に話しかけてきた。

「わ・・・たし?」

動揺する私に頷く陽介くん。
私は震える手を差し出し、受け取った。
しっかりと持つのを確認すると
彼はまた微笑んで走って行った。

「うそ・・・」

「ちょっと苺!手渡しとかやばいじゃん!!」

興奮する梨奈とは違い私の頭の中は真っ白。

「っ―――///」

どうしよ・・・
また瞳が潤んでくる。
周りが熱気を放っている中、
私は肩を上下に動かし
涙を流していた。
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