罪線
「山本さぁ〜ん!会いたかったぁ〜!」

「おぅ、リョウちゃん。私も会いたかったよ」


えぇえぇ、そうでしょう……アタシがアンタの心に媚薬を塗ってあげたんだから。

今思えば、それもこれも今日という日の為に引かれた伏線だったのかも知れないわね。

「山本さん、飲み物は?」

「ナポレオンブック……入ってるかい?」

「うん!……でも……大丈夫なの?」

アンタなら大丈夫でしょうね。

「もちろん。無理なら言わないよ」

「本当に?……じゃあボトル入れるね!山本さん大好き!」

ホントに大好きよ。アタシの肥やしさん。

で、いつもの様に言い寄ってくるんでしょう?



求めてくるんでしょう?



早く言いなさいよ。



付け込んであげるわ。



< 24 / 69 >

この作品をシェア

pagetop