罪線

それから10分程で家に着くと、ドアの中から警察連中がゾロゾロと出て来た。


｢なんだ？今までやってたのか？｣


俺は顎をクイっとあげ、見下す様な視線で続けた。


｢やぁやぁ、警察諸君。お疲れ様だねぇ｣


すると向こうの一人が、悔しそうな顔で俺を睨む。


｢なんだ？その目は｣


もちろん、こんな事は何度もあった。

しかし、その度にこの言葉を言えば警察は口をつぐむ。


｢良くない態度だなァ。いいのか？俺らがやってる犯罪の形。マスコミに知れたら、世の中大変な事になるよなぁ？｣


｢つ〜か、ここで人質殺してやってもいいんだぞ？どうせアンタら、俺に手ェ出せないからな｣


仲間がいるってのは、万が一人質が減った時の為にある伏線でもある。