桃色の恋

「そうだ、桃。南先輩とはどうなの?」

「え…えーと…」

急に聞かれたもんだからびっくりした。

南先輩は1個上の3年生。

私の好きな人。

「き…昨日一緒に帰ったよ?」

「うっそ!マジ?良かったじゃん」

昨日はたまたま帰り道に会って2人でしゃべりながら帰っていた。

「でも南先輩彼女いるんじゃないの?」

「昨日別れたって話してたよ」

「マジで!?チャンスじゃん、桃」

南先輩はしょっちゅう女をかえている。

チャンスって言ったらいつでもチャンスなんだろうけど。

付き合ったらきっと私もすぐ捨てられちゃうし。

仲のいい先輩後輩って関係が1番良い気がして。

「それより飛鳥は羽鳥とどうなの?」

飛鳥は羽鳥と付き合っている。

でもそのことは学校のみんなには内緒らしい。

飛鳥が目立つのは嫌いだからだ。

「え…っと…昨日祐の家行った」

「で、何したの?」

私はクスッと笑いながら聞いた。

「…そんくらい分かるでしょー」

飛鳥は耳まで真っ赤にして私をペチペチと叩く。

羽鳥と飛鳥が昨日そんなことをしてたなんて考えただけでこっちが恥ずかしい。

そうこうしているうちに学校の最寄り駅に着いた。



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