冷たい彼は芸能人!!


目がさめると目のまえには白い壁。


「あ、華、目、さめた?」


小奈美の心配そうな顔がはいってきた。


「あの、あたし」


「もう、本当に心配したんだよ!いきなり倒れるし。あたし、寿命が絶対にちじまった」


「ごめん。」


あたしの腕には点滴の針がささっている。


「栄養失調に睡眠不足と過労だって。社長、電話つながらないから事務所までいって、社長ひっぱってくるから。きちんとねててよ」


そういって携帯を財布、マスクをして小奈美はでていった。


あたし、たおれたんだ。


そうだよね。


ご飯もろくに食べないで寝てもいなかったんだから、倒れるのもあたりまえか。


それからあたしは、今まで寝れなかった分の睡眠をとるように眠りに就いた。


「・・・な、はな、華」


「ん。」


「華!大丈夫!」


「社長。すいません。大丈夫です」


そういうとはぁ、と溜息をついた社長。


「俊のことで悩むのもわからなくはないけど、仕事に支障がでたらダメよ。うちの事務所は恋愛自由。なにしたってかまわないわ。でもね、私情ははさんだらいけないわ」


「はい、すいませんでした」


「2、3日入院だそうだから、入院してる間にソロの歌詞と、2人で歌う2曲の歌詞、つくっちゃいなさい。そしたら時間を有効に使えるでしょ?」


そういってほほ笑んで、あたしのあたまを撫でたあと、病室をでていった。


芸能人だからか、個室のため、なに不自由はしないと思う。


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