闇に降る雪のように
その時は、もう何か違う雰囲気を感じました。
まず、目にしたのは、理科室の黒板の横の棚が空いていたのに気付きました。
それは、さすがに驚いて駆け寄りました。
出刃包丁がない。
すぐに思いました。
それから、後ろを振り返り、理科室の椅子が散乱しているのを目にして
後方に人が倒れているのに
気がつきました。
そっと近づいてみました。
血だらけの身体が見えました。
わっと駆け寄り、その時にやっと
それが岩本 健先生だということがわかりました。