【テスト投稿】短編
タイトル未編集

あおいはる

「せんぱい、」
僕は、出来うる限り最大の甘えた声を出して、彼女を呼ぶ。
「なぁに?」
間の抜けた声で返事を返したあと、僕のだいすきな先輩は小さく欠伸をした。
「先輩は甘いお菓子とかすきですか」
「うーん、まぁすきだよ。お煎餅とかのがすきだけどね」
……渋い趣味だな、そう思いながら僕は続ける。
「犬とかは?」
「わんちゃん!」
「…わんちゃん?」
かわいらしい言い方と、いきなり出された大きい声に少し、驚いた。
「だいすき!!」
「(かわいい、なぁ)」
「わんちゃんも。だけどさ」
「?」
木漏れ日が、彼女の髪に落ちる。綺麗すぎて、見ていられない。
「君がすきだよ」
「は、」
「あれ、言って欲しかったんじゃないの」
「な、なにを」
「私にすきって」
にい、と口元を歪める、僕のだいすきな表情をして 彼女は笑った。
「…バレてたんですか」
「もちろん!」
「…はず」
「ところで、答えは?」
僕は黙って手を伸ばす。

(これからはじまる君と僕の、きらきらした毎日)
(青い春とでもいってみようか)
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