†穢れなき小鳥の殺し方†


もう2年なのか、

たった2年なのか・・・・・・。


あの頃の俺は無力なガキで何も出来なかった。

いや、今だって多分何もできない。

今、同じことが起きても同じ道をたどるかもしれない。

だからって――


「知り合いだった?」


ジッと名刺を見つめる俺に翼さんがそう声をかけてきた。


「・・・・・・いえ」

「そう」


翼さんは深く突っ込んでは来ない。

そう言う人だ。


「あの、翼さん」

「ん?」

「俺、この指名貰っていいっすかね?」


俺のセリフに翼さんは少し不思議そうに笑顔を歪めた。

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